「山のあなた」(上田敏「海潮音」)を読んで、幸せがどこにあるのか考えたものだ

幸せになりたーい!!!

 

きっと誰もがそう思っていることだろう。

 

私だって若い頃、幸せになりたくてなりたくてたまらなかった。

 

金持ちになりたいとか、かっこよくなって女の子にモテたいとか、みんなに注目されたいとか、なんとなく幸せになれればいいなぁと思っていた。

 

でも、若者特有の、なんでも難しく考えるクセがあって、幸せについて深く考えたりもした。哲学したっていうべきかな(笑)

 

幸せってなんだろう?

お金と愛、どちらを持っているのが幸せ?

愛さえあれば幸せになれる?

頭がよくてかっこいいと幸せになれる?

金がなくなって幸せを得ることはできる?

 

あの頃は、幸せの定義を一生懸命探していたような気がする。

 

「幸せの定義」に正解がないことを知らなかったのだ。

 

若かったなぁ・・・。

 

ちなみに、なんで急に幸せのことを書いたかというと、突然、高校のときに教わった詩を思い出したからだ。

 

上田敏という人の訳詩集「海潮音」に「山のあなた」という詩がある。

 

山のあなたの空遠く

「幸ひ」住むと人のいふ。

ああ、われひとと尋めゆきて、

涙さしぐみ、かへりきぬ。

山のあなたになほ遠く

「幸ひ」住むと人のいふ。

 

高校の頃、この詩について、こう習った。

 

山のかなたの空遠くに、

幸せが住んでいると人が言います。

 

ああ、私は(愛する)人と幸せを訪ねようとしたが、

涙を流して帰ってきた。

 

山の彼方の、もっと遠くに

幸せが住んでいると人がいいます。

 

幸せを訪ねて、2人は旅に出るわけだが、山のかなたに幸せなどなかった。

 

そして、山のもっとかなたに幸せがあると言われているが、果たしてそこに幸せはあるのだろうか・・・

 

という感じの授業だったと思う。

 

結局、幸せを探しに行ったところで見つかりはしない。

なぜなら幸せは自分の心の中にあるからだ。

 

そんなふうに先生が言っていたと思う。

 

幸せは自分の心の中にある・・・

 

その答えは私にとってとても新鮮だった。

 

たとえ、お金持ちになっても、女の子にモテたとしても、名誉を得たり地位を得たりしても、幸せになれるとは限らない。

 

幸せとは自分の心の持ちようだからだ。

 

高校生のうちにそれを知ることができてよかった。

幸せになるためには自分の心を鍛えればいいから。

 

ところが心の弱い私は、いまだに幸せを感じることができない。

 

経済的余裕もなく、私を支えてくれる家族がいるわけでもない。

友だちが多いわけでもないので、孤独になりがちだ。

 

そのうえメンタルが弱いので、すぐにへこたれてしまう。

 

自分の心を鍛えようと思っているのに、いつもちゃらんぽらんなのだ。

 

これでは自分の心の中に幸せを住まわすことができない。

 

幸せが心の持ちようということはわかった。

 

しかし、ではどうすればそんな心を持つことができるのか、いまだにわからないでいる・・・。

 

誰か教えて!!!

 

上田敏全訳詩集 (岩波文庫 緑 34-1)

上田敏全訳詩集 (岩波文庫 緑 34-1)

  • 作者:上田 敏
  • 発売日: 1962/12/16
  • メディア: 文庫