前作「孤狼の血」は役所広司さんがすごかったなぁという印象だったが、今回はどうだろうか。やっぱり、続編ものは第一作には及ばないものだろうか。
そんな思いを胸にいだき、それほど期待をせず劇場に足を運んだ。
とはいえ、ちょっとは松坂桃李さんに期待をしたのも事実である。
とりあえず、今回は「孤狼の血 LEVEL2」の感想を書いてみようと思う。
「孤狼の血 LEVEL2」:作品情報
公式サイト
監督・出演
監督:白石和彌
原作:柚月裕子
出演:松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、中村梅雀、音尾琢真、早乙女太一、毎熊克哉、斎藤工、滝藤賢一、宮崎美子、寺島進、宇梶剛士、かたせ梨乃、中村獅童、吉田鋼太郎、三宅弘城他
公開(日本):2021年8月20日
予告動画
「孤狼の血 LEVEL2」の感想
松坂桃李さんと鈴木亮平さんがめっちゃよい
ちょっと暴力団っぽい刑事さん役の松坂桃李さん。前作からちょっと成長し、すごみを出したかったが出し切れてない部分の微妙な役どころをうまく演じているように感じた。前作では好青年でいかにも大卒っぽい役だったのが、えらくかっこよくなったなぁという印象だ。
そして、鈴木亮平さんが演じるやくざの上林。先に観に行った人が皆、口を揃えて「すごい」と言っていたが、まじですごかった。まさに狂気であり、人間凶器だった。
この作品は、狂った上林に支えられていると言っていいほどの存在感だと言えよう。
それにしても鈴木亮平さんってすごい人だ。現在、日曜劇場で「TOKYO MER」という救命医療のドラマが放映されているが、そのドクターを演じているのが鈴木亮平さんだ。
自分の命を顧みず人の命を救う医者を演じる彼と、人の命を虫けらのように軽く殺してしまうヤクザを演じる彼が、同一人物には見えない。
彼の演技を観れただけで、この映画を観てよかったと思える。
出演者も豪華
映画のいいところってドラマより出演者が豪華なところだ。特に『孤狼の血」は豪華だと感じた。
宇梶剛士さんと寺島進さんと吉田鋼太郎さんが揃っているところに鈴木亮平さんがやってくるところなんて、どうしてこんなに豪華なんだろうと思った。そこにかたせ梨乃さんがいたりしてね。どうしてかたせさんはやくざの女がこうも似合うんだろう。
個人的には、ちょっとこわい滝藤賢一さんを見れたし、いつもと変わらぬ三宅弘城さんもいたし、方言が似合う西野七瀬さんも見れたし、それだけでも万々歳だ。
ストーリーもよかった!
原作を読んでいる「孤狼の血」のコアなファンは、本作をあまりよく思っていない人がいるかもしれない。また、私の知人もこの作品を観て「やはり一作目を超えるのは難しいなぁ」と言っていた。
だが、私は原作を未読なので、素直にストーリーが入ってきたし、一作目を超えるとか超えないとかそんなことを考えずに鑑賞できた。
そういう意味では、映画を鑑賞するのに私の性格はお得なのかもしれない。
特に私は映画鑑賞中にストーリーに没入するタイプだ。ちょっと展開に裏があったりするとすぐに騙されてしまうタイプなのだ。
今回も、すっかりハメられてた気分だった。物語の終盤で「こんなことある?」と思うくらい自分の想像していたストーリーをひっくり返されてしまったが、そういう予想もつかなかった展開が見れてよかったと思う。
最後に
続編ものだからあまり期待をせずに行ったのだが、期待値を超えた作品だった。やはり主役の松坂桃李さんの演技がよかった。そして、想像を超えたイカれぶりの鈴木亮平さんの演技もよかった。
やくざ映画ってあまり観ないのだが、むかしのやくざ映画も観てみたくなった。