読書日記

銀河鉄道の父(門井慶喜)の内容と感想

とある文学系YouTubeを視聴して「銀河鉄道の父」という作品を知る。 「銀河鉄道の夜」ではなく「父」。 それは、想像したとおり、宮沢賢治の父が主人公の物語だった。 YouTuberは大絶賛。それなら読むしかない。 さっそくポチり、読んでみることに。 率直に…

「池上彰が読む『イスラム』世界」の感想

世界のニュースを見ていると、けっこうイスラム教徒の方々が話題になることが多い。中東のニュースや、最近ではアフガニスタンのニュースなど、イスラム教を信仰する方々が多く関わっている。 それもそのはず、世界ではイスラム教を信仰する人が非常に多いの…

「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版」(池谷裕二)の感想:

人間の思考にはクセがあるようだ。自分では公平に考えているつもりでも偏っていたり、論理的に考えているつもりでも非論理的になっているようである。 そのクセを「認知バイアス」と呼ぶらしい。人間にはいろんな認知バイアスがあり、しばしば合理的判断に欠…

「生物はなぜ死ぬのか」(小林武彦)の感想:

年齢的に人生の折り返し地点を過ぎた頃、私は死を強烈に意識するようになってきた。あとどれくらい生きていられるかはっきりとはわからないが、死は確実にやってくる。 それまで私はどのように生きていけばいいのだろうか、何をすればよいのだろうか、そんな…

「やりきる力」(堀江貴文)の感想:ただひたすら努力しよう!

久々に堀江貴文さんの本を読んだ。 やりきる力 作者:堀江 貴文 学研プラス Amazon 堀江さんは多動力の人で、数々の仕事をこなしている。最近では小麦の奴隷というパン屋さんを立ち上げ、WAGYUMAFIAという和牛のお店を展開するなど、飲食にも力をいれている。…

「スマホ脳」(アンデシュ・ハンセン)の感想:人の脳や身体の仕組みを考えさせられた

今や生活の必需品となっているスマホ。電車に乗っていても、駅のホームでも、カフェでもスマホを見ていない人を探すのが大変なほどだ。 私も例に漏れずスマホばかり見ている。みんなと同じように電車に乗っても、駅のホームでも、カフェでも。 朝起きて枕元…

博士の愛した数式(小川洋子)のあらすじと感想:博士と私とルートの心温まる話 

むかし読んだことがあった「博士の愛した数式」。 何年前に読んだだろうか。 たぶん、発売してすぐに読んだから15年以上前だったと思う。だからおおまかな設定以外はさすがに忘れていた。 それをまた読もうと思ったのは、この物語が第1回本屋大賞の受賞作だ…

路上の伝説(朝倉未来)の感想:ここまでの彼の人生が克明に描かれている

2020年3月に私はひとつのブログを更新した。 www.mitchy-shumi.com 格闘家の朝倉未来さんが書いた「強者の流儀」について書いたブログだ。 この本を読んで、私はさらに朝倉未来という人物を好きになった。彼はさまざなことを考えて動いているし、一貫したポ…

紙の月(角田光代)のあらすじと感想:ドキドキの世界にこんにちは!

角田光代さんが書いた「紙の月」。実は、この作品、まったくのノーマークだった。 たまたまフォロワーさんが読んでいたのを見かけて、私も読んでみようと思っただけだ。 そのフォロワーさんいわく「ドキドキの世界」とのこと。 そんなドキドキならば読んでみ…

滅びの前のシャングリラ(凪良ゆう)のあらすじと感想:地球が滅びる前の人間たちの様子

2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうさん。受賞後に彼女がはじめて出版したのが「滅びの前のシャングリラ」だ。 本屋大賞受賞作品の「流浪の月」がすごくよかったので、あとに続くこの作品もかなり期待が高まった。 絶対におもしろいことは読む前からきまって…

「十角館の殺人」(綾辻行人)のあらすじと感想:すべてが見事な傑作中の傑作ミステリーだった

Twitterに「#名刺代わりの小説10選」というタグがある。これは好きな小説10選を各自ツイートしたものだ。 ちなみにこれのことね! #名刺代わりの小説10選かがみの孤城/辻村深月十角館の殺人/綾辻行人蜜蜂と遠雷/恩田陸みかづき/森絵都舟を編む/三浦し…

「GACKTの勝ち方」の感想:一流になるにはどうしたらいいかがわかる本

先日、ローランドさんの本を読んで、かなり感銘を受けた。 (参考記事:「俺か、俺以外か」(ローランド)の感想:名言にしびれました!) やはり一流はちがう。 そして思った。一流といえば、いるじゃないか、この人がと。 その人とはGACKT様。彼こそ一流と…

「カササギ殺人事件」のあらすじと感想:構想から執筆まで15年という緻密なストーリー

なにか本を読もうと思うとき、売れてる本とか賞をとった本を探すようにしている。 やっぱりみんなから評価されてる本っておもしろそうだからね。 で、今度はミステリーを読もうと思って探してたらすごいのがあった。 「本屋大賞翻訳小説部門第1位」、「この…

「俺か、俺以外か」(ローランド)の感想:名言にしびれました!

最近、ローランドさんの本を読んだのだが、きっかけはTwitter。 フォローしたい有名人を探していたらローランドさんが引っかかり、遅ればせながらツイートを拝見した。 そうしたら、なんとエレガントなツイートだこと!!! たとえば、この質問箱の「今人生…

「凍てつく太陽」(葉真中顕)の感想:重厚で骨太なミステリーだった

推理小説あるいはミステリーを猛烈に読みたくなり、しかし、最近の流行りのミステリーがよくわかっていなくて・・・。 とりあえず、「このミステリーがすごい!」とか「日本推理作家協会賞」とか、いろいろネットで調べてみた。 そうしたら、こいつにたどり…

「勝間式ネオ・ライフハック100」(勝間和代)の感想:圧巻のライフハック本だった!

勝間和代さんの本をむかしはよく読んだ。「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」とか「効率が10倍アップする新・知的生産術」とか、いろいろ読んだ。 あの頃は勝間さんにあこがれる女性のことが「カツマー」と呼ばれ、そういう人が増えていたような…

「少年と犬」(馳星周)の感想:この犬やさしくてかわいくて、泣かせてくれる

本屋大賞を受賞した作品ばかり読んでいたんだけど、最近、直木賞受賞作品も読んでみようかなという気になった。 一度小説に興味を持つと、次々と本を読みたくなるものだからね。それで直木賞作品もせめてみることに! ところで、2020年上半期の直木賞は馳星…

「medium  霊媒探偵城塚翡翠」(相沢沙呼)の感想:3冠は伊達じゃなかった!

たまにはミステリーを読みたいなぁと思っていろいろネットを巡っていたら、ふと興味のある作品にぶつかった。 それがこちらだ。 medium 霊媒探偵城塚翡翠 作者:相沢沙呼 発売日: 2019/09/11 メディア: Kindle版 なにしろこの作品はミステリーの三冠を…

「スマホ人生戦略」(堀江貴文)の感想:スマホを使って人生を変えてみたくなった

ホリエモンこと堀江貴文さんの本を読んだ。 彼の本は読みやすくて、納得のいくことが多い。Twitterなどを見ているとよく炎上しているのだが、炎上の中身を見てみると彼の話をよく読んでいない人が多いのではないかと思える。 しっかり読めば、炎上するような…

「そして、バトンは渡された」(瀬尾まいこ)の感想:家族とは何か考えさせられた

小説を読むときに何を読むのか迷ったら、私は「本屋大賞」受賞作から選べばいいと思っている。 なぜなら「本屋大賞」受賞作は例外なくおもしろい。2020年の受賞作「流浪の月」だっておもしろさが半端なかった。 参考記事:「流浪の月」(凪良ゆう)のあらす…

「秒で決めろ! 秒で動け! ラファエル式秒速タイムマネージメント」の感想:仕事の仕方の教科書だった

めっちゃしゃべりがおもしろいYoutuber、それがラファエルさんの印象だ。 その彼がビジネス書を発売したという。どんな内容か、興味がでるのは当たり前! ただ、Amazonのレビューを見るとけっこうボロクソに書いている人がいる。 単なるタイムマネージメント…

「流浪の月」(凪良ゆう)のあらすじと感想:半端なことばでは説明できない内容だった

2020年の本屋大賞受賞作品は凪良ゆうさんの「流浪の月」だった。 それほど読書家ではない私だが、全国の書店の店員が選ぶという本屋大賞は注目している。なぜなら大賞を受賞した作品にはずれがないからだ。 だから読む前から「流浪の月」はおもしろいにちが…

「舟を編む」(三浦しをん)の感想:この本に出会えてよかったと思える作品だった

ずっと読まず嫌いだった作品を読み終えた。その名も「舟を編む」。映画化されたので知っている人も多い作品だろう。 もちろん私も知っていた。「舟を編む」も著者の「三浦しをん」さんのことも。しかし理由もなく読まずにいたのだ。 今思うと、なんてもった…

「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」(門田隆将)の感想:日本人にとって必読書だと思う

3月に映画「FUKUSHIMA 50」を観た。 2011年3月に起きた東日本大震災の際、福島第一原発がかなりやばいことになったのは10年経った今でも記憶に残っている。しかし、そうはいっても、10年経つと、いろいろな出来事が記憶を塗り替えていくものだ。 そんなとき…

「強者の流儀」(朝倉未来)の感想:強くなるための必須課題図書だった

強い男になりたい・・・、それが私の願望。 あるとき、YouTubeを閲覧していて朝倉未来という格闘家を知った。それは街の喧嘩自慢とスパーリングをやるという企画だった。 見てみると、彼は全くの余裕の状態で、喧嘩自慢たちを軽くあしらっていた。私が朝倉選…

「RED」(島本理生)感想:官能小説と言ってもキレイな感じがした

夏帆さんが主演、そして不倫の相手役に妻夫木聡さんが出演している映画「RED」。 先日、それを観に行ってきた。 映画の「RED」は不倫をきれいに描いているような印象だった。 まあ、夏帆さんが主演だから、そこまでどぎつくならないのは想定済み。 そして…