月に1度は美術館あるいは博物館に行くようにしている。
とくに美術に興味があるとか、好きな画家がいるというわけでもないが、とにかく作品や昔のものを鑑賞するように努めている。
そういったものからたくさんの刺激を受けるからだ。
今回は、上野にある国立西洋美術館で開催されている「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」に行った。
ピカソという誰でも知っている有名な人の実物の絵をぜひ見たいと思ったからだ。
ピカソといえばこんな絵を描く人というイメージだ。
学校の美術の時間でこんな絵を描いたら怒られそうな手法である。
これはキュビズムという手法で、20世紀のはじめにパリでピカソらによって生み出された手法だそうだ。
ふつうの人は、あるひとつの視点から風景やモノを描く。だがキュビズムは単一の視点ではなく、複数の視点から見たイメージを1枚の絵の中に集約する表現方法とのこと。
あっちの視点から見たものとこっちの視点からみたものを同じ絵の中に表現しようとするから、なにか奇妙な感じの絵になるのである。
とはいえ、理屈はそうであったとしても、それにどうして人々を魅了されるかさっぱりわからない。
ピカソの絵を見て、「上手だ」とか「きれいだ」とか思うことは少ない。むしろ「変だ」とか「わからない」という感想を抱くことがほとんどだ。
これまでもピカソ展には何回か行ったが、いつも思うことは「わからない」ということだ。とても難解なのだ。
なにせ、絵のタイトルを見て初めて何が描いてあるかがわかる。いや、わかるというか、なんとなくそうなんだなと思うといったほうがいい。
正直言って、ピカソのことを1割も理解できていない。
だからこそ、見に行こうと思うんだろう。
少しでもピカソのことを理解したくて見に行ってしまう。
ただ、いつも打ちのめされて帰ってくるような気がする。結局、いつも難解な絵だからだ。
そして、今回もそうだった。
でも、絵を見ているときって、謎解きをしているようでおもしろい。
私はいつも音声ガイドを受け付けで借りて、それを聞きながら絵を鑑賞する。
それが目の前の絵の謎解きを助けてくれるのだ。
難解な絵を前にして、ちょっとでもそれがほぐれていくと少しうれしくなる。
ピカソの絵はそういう鑑賞方法にしている感じだ。
とにもかくにも、私はまだ絵については勉強不足だ。
多くの絵を見て、もっとしっかりと鑑賞できるようにしたいと思う。
ピカソとその時代についての詳細はこちらにあります。
また今回の会場は上野にある国立西洋美術館です。
JR上野駅からすぐのところなので、興味のあるかたはぜひどうぞ!