子会社への出向命令が出るという衝撃的な終わり方だった「半沢直樹」。
絶対に続編やるだろうという終わり方なのに続編をやらずにときが過ぎていった。
(参考記事:「半沢直樹」(2013年):感想 「やられたらやり返す、倍返しだ」が心に残る - 楽しむために生きているッ!!!)
2020年になり、ようやく続編が始まることとなり、あの興奮がふたたびやってくるのかとみんな歓喜した…よね?
そして、7年も待たされてようやく始まった「半沢直樹」はあっという間に最終回を迎えたのであった・・・。
今日は「半沢直樹(2020年版)」の感想を書いていこうと思う。
「半沢直樹」情報
放送時期
2020年7月~9月
TBS系「日曜劇場」枠
スタッフ
原作:池井戸潤
脚本:丑尾健太郎ほか
プロデューサー:伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
製作著作:TBS
主な出演者
他
視聴率
平均視聴率:24.8%
最高視聴率:32.7%(第10話、最終回)
最低視聴率:22.0%(第1話)
※「半沢直樹」は初回から20%超え、そして一度も20%を下回ることなく最終回を迎え、そして最終回は32.7%という驚異的な数字を叩き出した。
今年の民放ドラマでは半沢直樹を除くと、いちばん高視聴率をたたきだしたのは「BG~身辺警護人~」で15.4%である。そう考えると「半沢直樹」の視聴率がいかに高いかがわかる。
「半沢直樹」あらすじ
東京中央銀行のバンカーとして活躍していた半沢直樹。しかし、大和田常務の不正を暴き糾弾したことが原因となり、中野渡頭取から、子会社である東京セントラル証券へとまさかの出向を命じられてしまう。
こうして出向先の東京セントラル証券・営業企画部長となった半沢。扱う金融商品企画はどれも銀行時代とは比べものにならないほど小さなものだった…それに加えて、親会社の銀行からは不良案件を押し付けられる始末。さらに、銀行からの出向組に対するプロパー社員たちの不公平感は根強いものがあり、反骨心と確執が渦巻いていた。
一方、大和田は、敵対していたはずの中野渡頭取派に華麗に転身、保身のために組織を利用し新たな地位を築いていた。さらに、大和田の忠実な部下である証券営業部長・伊佐山泰二もまた、“半沢潰し”を目論んでいた。
子会社に出向を命じられた半沢直樹、そこは東京セントラル証券というところだった。
今回は、そこで営業企画部長として働いている。
そんな彼に、ある陰謀がおきようとしていた・・・。
「半沢直樹」の感想
令和最高の視聴率32.7%のドラマだけあって、最強だった。とにかくおもしろかった!
豪華な俳優たちの素晴らしい演技
上のほうに書いた出演者名を見てもらえばわかるけど、出演者が豪華で、しかも実力者だ。
主演の堺雅人さんは、前回同様、半沢直樹の役を全力で魅せてくれた。7年前同様の迫力と、アグレッシブな演技は心を打たれた。
そして、原作には登場しないようだけど大和田を演じた香川照之さん、この人はマジですごいよね。力のこもった演技で主役を盛りたててくれたと思う。
頭取役の北大路欣也さんは、前回よりもセリフが多かったような気がするなぁ。やっぱりこの人がいるだけで、ドラマがしまる。
半沢をいつも助ける渡真利役の及川光博さん、本来はシャープなキャラなんだけどそこにやさしさが出ていて頼りになる存在だった。
花ちゃん役の上戸彩さんはマジで癒やしだよね。最終回も彼女の存在がどんなにほっこりさせてくれたことか!
また、今回は黒崎検査官もかなりいい役だったよね。憎たらしい役から愛らしい役にかわってよかったと思う。片岡愛之助さんの演技が心の残った。
もう、こうやって書いていくとキリがないくらい、俳優さんがとてもよくて、「半沢直樹」をこんな豪華な俳優さんたちが支えてるんだなあとあらためて思い直したところだ。
顔芸と名言が楽しめた
前回と今回のちがいといえば、ストーリー以外では顔芸と名言だろう。数々の名シーンで迫力のある顔が思い出される。
もちろん半沢直樹の「1000倍返しだ~」のあの迫力は名シーンだと思うんだけど、その他にお心に残るシーンがいっぱいある。
が、やはり顔芸といえば香川照之さん、ただ市川猿之助さんもすごかった。「おまえの、まけーーーー」は物語の前半だったがいまでも心に残ってるなぁ。
あとはなんと言っても数々の名言。一応私が好きなことばベスト5は以下のとおり。
1位 お・し・ま・い・DEATH!(大和田)
2位 大事なのは感謝と恩返し。その二つを忘れた未来はただの独りよがりの絵空事だ。(半沢直樹)
3位 死んでもやだねー!(大和田)
4位 お前のまけぇぇぇぇぇぇ(伊佐山)
5位 施されたら施し返す・・・恩返しです。(大和田)
前作では半沢の「倍返しだ」とか「10倍返しだ」っていうのが心に残るセリフだったが、今回はいろんな人がクセのあることばを言っていたの印象強い。特に大和田取締役は数多くの心に残るセリフを残してくれた。
心にひびくストーリーと半沢直樹の生きざま
なんといっても原作が池井戸潤さんだから、ストーリーがしっかりしてるよね。前半の東京セントラル証券編も、後半の東京中央銀行編もどちらも骨太なドラマだった。
特に後半は政界まで巻き込んだちょっと大げさな設定だったとまでいえるかもしれないが、政治家に物申す的なセリフで視聴者をドラマの中にうまく引き込んだといえる。
また、銀行内部の闇をあばくために奔走した半沢直樹の執念がすごい。
あくまでもこの国の未来のためということを見据えて行動する半沢直樹の考え方は共感できる。そして何度も出てきた「感謝と恩返し」ということばは、人として我々も忘れてはいけないことだろう。
まとめ
結論として、やっぱり「半沢直樹」はすごかった。ドラマ史に残る作品だったといえるだろう。たぶん、続編はないんだろうけど、それはそれでいいだろう。
もし、続編をやるとしたら、頭取になった半沢直樹が見たい。